ホーム産業Meta CTO、ダボスでVRレイオフの背景を説明「VRの成長は期待ほど早くない」

Meta CTO、ダボスでVRレイオフの背景を説明「VRの成長は期待ほど早くない」

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米Meta社の最高技術責任者(CTO)アンドリュー・ボズワース(Andrew Bosworth)氏が、世界経済フォーラム(ダボス会議)において、同社が実施したVR関連の大規模レイオフおよびスタジオ閉鎖について初めて公の場で説明した。

Metaは先週、買収したVRゲームスタジオ3社を閉鎖し、4社目のスタジオでも大規模な人員削減を実施した。さらに「バットマン:アーカム・シャドウ(Batman: Arkham Shadow)」続編の開発中止、コラボレーションプラットフォーム「Horizon Workrooms」および法人向けQuestヘッドセットサービスの終了も発表している。これらの措置は、同社が1カ月前にメタバースへの投資の一部をAIグラスやウェアラブルデバイスに移行すると公式に認めたことに続くものだ。

ボズワース氏はテック記者アレックス・ヒース(Alex Heath)氏とのインタビューで、「VRへの投資は引き続き積極的に行っているが、VRの成長は期待ほど早くない」と述べ、投資規模の適正化が必要だとの認識を示した。ヒース氏はインタビューの主要な発言を記事として公開しており、インタビュー全文は近日中に公開予定としている。

ボズワース氏は、Horizon Worlds(ホライゾン・ワールズ)のスマートフォン版が「非常にポジティブな反応」を得ていると言及し、モバイル市場への投資拡大方針を明らかにした。同氏は「モバイルで巨大な市場におけるプロダクト・マーケット・フィットを達成したチームが、モバイルとVRの両方で同じものを二重に開発しなければならない状況にある」と説明。モバイルに集中することで開発速度を大幅に向上させられるとし、Horizonは現在、ほぼ全面的にモバイル向け開発に注力していると述べた。

米メディアAxiosのチーフテクノロジー記者イナ・フリード(Ina Fried)氏との別のインタビューでも、ボズワース氏は同様の見解を示した。同インタビューはYouTubeで全編公開されている。ボズワース氏は「投資は数年間の実績を評価し、一部の分野に再投資し、他の分野では損失を抑えるもの」と説明し、メタバースのモバイルでの成長が顕著であることを強調した。Horizonは元々VRヘッドセット向けに開発されたが、現在ではモバイルユーザーがVRユーザーを大幅に上回っているという。

ボズワース氏はまた、VR版Horizon Worldsへの過剰な投資やQuestヘッドセットユーザーをHorizonに誘導しようとする試みが「ユーザー体験の犠牲」につながったことを認めた。今後は「VRにはVR本来の役割を果たさせ、サードパーティのコンテンツライブラリやエコシステムにより注力する」と述べた。これはMetaが自社VRコンテンツの制作から一歩退き、サードパーティ開発者中心のコンテンツエコシステムを支援する方向へ転換することを意味している。

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