韓国のバーチャルアイドル市場が新たな局面を迎えている。ボーイズグループのPLAVE(プレイブ)が2025年にミニ3集で初動103万枚を突破してミリオンセラーを達成し、ISEGYE IDOLもミニ1集でウィークリーアルバムチャート4週連続1位を記録するなど、バーチャルアイドルがK-POP市場の主流に定着しつつある。一方で、ガールズグループの領域ではまだ目立った成果を上げた事例が少なく、市場拡大の余地が大きい分野として注目されてきた。そこに韓国の新鋭エンターテインメントが本格参入する。
韓国のバーチャルガールズグループOWIS(オウィス、Serene・Haru・Summer・Soi・Yuni)が3月11日、公式SNSを通じてミニ1集『MUSEUM』(ミュージアム)のハイライトメドレー映像を公開した。映像にはタイトル曲「MUSEUM」を含む全8曲の音源の一部が収録され、各トラックのムードに合わせたビジュアルアートが組み合わされた。モノクロとカラーが交差する画面切り替え、ミニチュアオルゴール、モーショングラフィックスなどを活用したヴィンテージ調の映像演出が、OWIS独自の世界観を印象付けた。
タイトル曲「MUSEUM」は、穏やかなギターリフを軸にしたミディアムテンポの楽曲だ。忘れかけていた純粋さと情熱のかけらが再び息を吹き返す保管所という意味を込めている。メンバーのSummerが作詞に参加した。収録曲はポップ、イージーリスニング、ジャズ、アフロビート、ヒップホップ・R&Bなど幅広いジャンルで構成される。シンセレイヤーとリズム感が際立つポップトラック「airplane:143」、ソフトなギターループとミニマルビートによるイージーリスニング曲「juicy」、抑制されたビートが印象的な「missing piece」、クラシックジャズと現代的リズムを行き来する「lonely lullaby」、アフロビートベースのポップ「ONLY WHEN I SLEEP」、ヒップホップとR&Bサウンドを融合させた「forNEVER」、そしてタイトル曲の英語バージョンを加えた全8曲となる。ミニアルバムとしては異例の曲数であり、フルアルバムに匹敵する構成だ。
OWISは今年1月10日、台湾・台北で開催された「第40回ゴールデンディスクアワーズ with Upbit」でデビュートレーラー映像をサプライズ公開し、初めてその存在を明らかにした。その後、ウェブトゥーン形式のメンバービジュアル、チケット型のカミングスーンポスター、トラックリストを収めたリーフレットなど、独自のプロモーションコンテンツを段階的に展開してきた。グループ名OWISは「Only When I Sleep」の略で、夢の中でしか会えないという意味を持つ。現実と夢の境界を行き来する少女たちの成長物語をコンセプトの軸に据えている。
OWISの所属事務所ama(all my anecdotes)は、韓国ガールズグループKISS OF LIFE(キス・オブ・ライフ)のクリエイティブディレクターとして企画力を証明したイ・ヘイン(이해인)CCOと、元ワーナーミュージック・コリアの役員キム・ジェイ(김제이)CEOが2026年1月に共同設立した新興エンターテインメントだ。amaは設立と同時にSLLおよび傘下レーベルUNCOREと戦略的パートナーシップを締結し、事業基盤を整えた。イ・ヘインCCOはJTBCオーディション番組『PROJECT 7』のディレクター出演やボーイズグループCLOSE YOUR EYESの総括プロデューサーとしても活動しており、OWISはamaが送り出す最初のアーティストとなる。
韓国のバーチャルアイドル市場はボーイズグループが先行して商業的成功を収めてきたが、ガールズグループの本格参入はこれからだ。K-POP制作の実績を持つチームがバーチャルフォーマットで展開するOWISが、日本のVTuber・バーチャルアイドル市場とは異なるアプローチでどのような存在感を示すのか、今後の動向が注目される。
OWISのミニ1集『MUSEUM』は3月23日午後6時(韓国時間)に各種音楽配信サイトからリリースされる。

