カバー株式会社が運営するVTuberグループ「hololive English -Myth-」所属のバーチャルアーティスト・Mori Calliope(森カリオペ)が、Apple創立50周年を記念するグローバルイベント「Apple 50th Anniversary Celebrations」の東京公演に出演することが決定した。カバーが3月25日に公式発表した。
Apple 50周年記念イベントは、1976年4月1日の創業から半世紀を迎えることを記念し、3月を通じて世界各地で順次開催されている。3月13日にはニューヨークのApple Grand Centralでグラミー賞17回受賞アーティストのAlicia Keysがサプライズ公演を実施。ソウル・明洞ではK-POPグループ・CORTISが出演し、中国・成都ではポップアイコンのChris Lee(李宇春)がパフォーマンスを披露した。バンコク、パリ、バンクーバー、ロンドン、シドニーでも各都市を代表するクリエイターやアーティストによるセッションが実施または予定されている。各都市で実在するトップアーティストが起用されてきた中、東京公演にバーチャルアーティストをメインに据えた点は異例の選択といえる。
東京イベント「Mori Calliope – 創造性とテクノロジーの祝典」は、3月27日19時よりApple 表参道で開催される。Mori Calliopeが自身のレパートリーから厳選した楽曲をライブで披露するほか、Apple Music RadioのDJ・みのとともにデジタルコンテンツの未来や活動をテーマにしたトークセッションも行われる。現地参加はApple公式サイトでの先着順事前申し込み制で、3月25日午前8時の受付開始とほぼ同時に満員となった。
Mori Calliopeは2020年9月にhololive English -Myth-の1期生としてデビュー。英語と日本語を自在に操るバイリンガルラッパーであり、作詞・作曲も手がけるクリエイターとして高い評価を受けている。2022年にユニバーサルミュージックからメジャーデビューを果たし、日米の音楽チャートで1位を獲得。YouTubeチャンネル登録者数は現在約260万人を擁する。直近ではTVアニメ『機動警察パトレイバー EZY』OP主題歌や『ガチアクタ』2期OPテーマ曲のタイアップなど活動の幅を広げており、2026年2月にはメジャー3rdアルバム『DISASTERPIECE』を全世界同時リリースした。本人は今回の出演について「初めて手にしたApple製品は、真っ赤なiPod nano。大好きなアニソンを詰め込んで一緒に過ごした時間が、今の私をつくりました」「みんなの中に眠るクリエイティビティ、一緒に解放していこう!最高の夜にするから、準備しておいて!」とコメントしている。
ホロライブプロダクション全体のYouTube総登録者数が8,000万人を超える中、Appleが50周年という節目の東京イベントにバーチャルアーティストを起用したことは、バーチャルエンターテインメントがグローバルテック企業のブランド施策においても主要コンテンツとして認知されつつある現状を映し出している。Appleが半世紀にわたり掲げてきた「Think Different」の精神と、デジタル技術そのものを表現手段とするバーチャルアーティストの活動は親和性が高く、今回の起用は双方にとって象徴的な意味を持つ一手となった。

