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松竹とGraffityが共同開発 Apple Vision Pro向けゲーム「Craftrium」リリース

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松竹株式会社とGraffity株式会社が共同開発したApple Vision Pro向けの空間ゲーム「Craftrium(クラフトリウム)」が、2025年1月29日に全世界同時リリースされた。本作は、ユーザーが自由にアクアリウムを創造し、デジタル空間に飾ることができる新感覚の体験型ゲームであり、Apple Vision Proの特性を活かしたワークスペース向けの新しいユースケースを提案する。

「Craftrium」は、デジタル空間で自分だけのアクアリウムを作り、魚を発見・コレクションできるゲームである。従来のアクアリウムとは異なり、餌やりや掃除などの手間を必要とせず、シンプルな操作で好きなレイアウトの水槽を作成できる点が特徴だ。ユーザーは空間コンピューティング技術を活用し、ワークスペースやリビングなどのデジタル環境にアクアリウムを配置することが可能となる。

本作の大きな特徴の一つが「Immersiveモード」である。このモードでは、アクアリウムを飾るだけでなく、部屋全体を水中のような幻想的な空間に変え、没入感のある体験ができる。ユーザーはまるで水槽の中に入り込んだような感覚を味わいながら、リアルなアクアリウム空間を楽しむことができる。

「Craftrium」は、Apple Vision Proのワークスペース活用を想定したゲームとして開発された。Apple Vision Proは、発売当初から「仕事で活用できるデバイス」としての側面が注目されてきたが、本作はデジタル空間を個性的に演出する手段としての可能性を広げるものとなっている。松竹とGraffityは、Apple Vision Proの高精細ディスプレイや空間認識機能を活かし、直感的に楽しめるアクアリウム体験を提供することを目指した。

開発を手掛けたGraffityは、AR技術に特化した企業であり、これまでにも空間ゲームやハンドジェスチャー技術を活用したアプリを開発してきた。一方、松竹は映画や舞台の演出技術、ゲーム事業で培ったコンテンツ制作のノウハウを本作に応用し、ユーザーにとって魅力的なデジタルアクアリウム体験を実現するためのサポートを行った。

「Craftrium」は日本語と英語に対応し、App Storeを通じて世界中のApple Vision Proユーザーに提供される。今後の展開として、ゲームとしての魅力を追求しつつ、ユーザーのライフスタイルに自然に溶け込む空間コンピューティングの活用事例としての確立を目指す。また、最新技術を活かした空間ゲームの開発を継続し、日本のゲーム市場のさらなる成長を促進する方針だ。

今回のリリースにあたり、松竹の井上貴弘取締役常務執行役員は「Apple Vision Pro向けの新しいゲーム市場にいち早く参入できたのは、Graffityの技術力があってこそ。このパートナーシップを通じて、世界に向けた革新的なゲームを共創していきたい」とコメント。また、Graffityの森本俊亨CEOも「本作は、Apple Vision Proのワークスペース活用のユースケースとして開発された。ユーザーの創造力を引き出し、新しいライフスタイルを提案できることを期待している」と述べた。

「Craftrium」は、空間コンピューティング時代における新たなデジタル体験を提供する作品として、今後の発展が期待される。

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